もともとは映画のブログだったので、たまには最近観た映画(ほとんどはブルーレイなのだが)の感想など。
つい2年位前までは完全セル派でレンタルは皆無だったのだが、自宅からの行動範囲にTSUTAYAが2店できたので利用することになった。今は新作、旧作かかわらず5枚で1,000円の価格帯だから、ずいぶんと安くなったものだ。安く貸しているということは、当然レンタル料金をTSUTAYAとメーカーで折半するビジネスモデルでやっている洋画メーカーの収支を結果的に圧迫することになるのだが・・・
レンタルでは、“映画館でお金を払ってまでは観る価値がない”と勝手に決め込んだ作品(特に邦画)を借りたりしている。
今週チェックしたのは『藁の盾』と『のぼうの城』。


『藁の盾』は題材としては面白そうな切り口の作品。ALL CINEMAによると「孫娘を殺された富豪によってその首に10億円の懸賞金がかけられた凶悪犯を福岡から東京へと護送することになった5人のSPと刑事たちが、全国民を敵に回して繰り広げる孤独な戦いと葛藤の行方をスリリングに描き出す。共演は松嶋菜々子、岸谷五朗、藤原竜也、山崎努」。あり得ないような話を全体の中でどうリアリティをつけながら最後まで観る側を引っ張れるかが監督と脚本、ひいてはキャストの技量でしょうが、本作はすべてにおいてすべりまくった“珍作”でしょう。
この作品を海外の映画祭に出した日本て、ちよっと恥ずかしい・・・
突っ込みどころ満載なので、それをあえて楽しんでも良いという方はぜひレンタルで。私の勝手な突っ込みポイントをいくつか。(一部ネタバレあります)
●福岡からヘリでも専用機でも使って、空輸すれば一発なのだが、どうやら飛行機がやばいらしいということで高速や列車を使うのだが、そもそもそれらが安全という保証や確認が一切なし。当然お約束で対抗ラインから暴走トラックが突然現れたりしちゃったりして・・・
●全国民が注目する大事件に発展して日本中からリアルタイムで注視されているのに・・・護送担当はたったの5名。しかもSPと本庁刑事と所轄刑事で構成されたチームにリーダーが存在せず、終始いがみ合ったままチームワーク最悪の中での護送が展開。しかも警視庁 or 警察庁の指揮監督官らしき責任者が誰なのかよくわからず本部からの指揮系統がまったく見えないまま、なんとなく現場の成り行きで物語が進行していく不思議さ。
●常に誰が襲ってくるかわからない環境の中、なぜか防弾チョッキを着けていたのは大沢たかおのみ。当然、着けていなかった方の一部は途中で・・・
●護送するのはサイコな凶悪殺人犯。本来ならレクター博士並みの拘束具で固めて届けるはずなのに、犯人から目は離すは、ベラベラとしゃべらせるはで完全放置プレーである。別に藤原竜也だからって気を使ってセリフを用意する必要はないのだが。
●まあロードムービー的に静岡くらいまで行くんだけど、そこから先が「宇宙戦艦ヤマト」も驚く“ワープ”炸裂で、気が付くと一気に桜田門の本庁前に着いちゃっている。だったら地下に入ればいいのに、ここでまた衆人監視の危険な中で、無駄な大立ち回りがあり・・・山崎努がヨボヨボ姿で座頭市ばりの仕込み杖を出したときは、失笑を超えて痛々しさを感じてしまいました。本気で犯人を殺したいならC4爆弾でも体に装備しておけば良かったのになんて余計な思いが・・・
これらは突っ込みポイントのほんの一部なので、いろいろ探して楽しんでいただければと思います。
監督の三池崇史、個人的には嫌いではないです。90年代の低予算ながら脳汁がドバッと出るような鋭いバイオレンス・エンターテイメントは傑作が多くて好きでしたが。ここ最近は、公開館数が多いメジャー、準メジャー作品での起用が多く、いろいろと制約があるのでしょうか。かつての切れ味がなくなってきていて、作品も当たり外れが多いです。「DEAD OR ALIVE 犯罪者」みたいな作品が観たいですね。
「のぼう〜」は次回。
★三池ワールド全開の傑作(1999年)
DEAD OR ALIVE デッド オア アライブ 犯罪者 [DVD]
哀川翔.竹内力.石橋蓮司.杉田かおる.小沢仁志
角川エンタテインメント
2008-02-06