今日は「のぼうの城」のレビューということで・・・
本作はTBS開局60周年記念作品(オープニングのクレジットでわかったのですが・・・)ということで、キャスティングは豪華でした。
3.11の大震災があり、「水攻め」のシーンがあることから公開が延期。しかしそれ以上に洋画作品の公開延期が多かったことなどによる競合作品の減少もあったし、結果として震災前からのポジショニングを練り直して十分な宣伝期間を得られたことで、何と30億円弱の大ヒットとなってしまった作品である。ALL CINEMAによると「天下統一目前の秀吉が唯一落とせなかった城として知られる“忍城(おしじょう)”の史実を基に、2万の豊臣軍に対し僅か500の兵で抵抗した果敢な籠城戦の行方を、領民から“のぼう様”と慕われた城代・成田長親はじめ個性豊かなキャラクターが織りなす奇想天外なストーリーと迫力の合戦シーンで描き出す。主演は「陰陽師」の野村萬斎、共演に榮倉奈々、成宮寛貴、山口智充、上地雄輔、山田孝之、市村正親、佐藤浩市。」
豪華キャストと申しましたが、主演の野村萬斎はベストなキャスティングでしょう。それ以外は“60周年”にかこつけた寄せ集め感があり(どうしてもTV俳優ばかりになる)、唯一良かったのは山田孝之くらいか。
キャストを集めすぎると弊害も多くなる。個々のキャストに気を使って出番やセリフを与えていくから、展開にどうしても無駄が出る。芦田愛菜ちゃんなんか使うから、ストーリー展開にかなり無意味なシーンも多く、観ていて辟易してしまう。何でも話題の子を出せばいいっていう、TV局映画の発想がそもそも嫌いである。
誰とは言わないが私的に嫌いな俳優のオンパレードでしたが。気になったのはセリフ回しかな。時代劇であるのに、時代劇セリフで語る人物と現代の日常語で語る人物が混在・・・特にある武将(「相棒」に出演中)が農民に向かって「・・・してください」と語っていたシーンは違和感120%。榮倉奈々も同時期(?)にTBSでやっていた「黒の女教師」のセリフ回しとほぼ一緒。しかも背が高いから時代劇的には違和感ありで・・・
個人的に期待したのは、多勢に無勢の劣勢の中、少数派陣営がどのような機知とチームワークで敵方大群を苦しめて戦いをしのいでいくかという奇想天外的カタルシスを映画的に痛快に描いていくかだったのだけれど・・・佐藤浩市や山口智充のありえない個人プレーばかりが目立ってしまい・・・上地雄輔の石田三成に至っては、智将のはずがバカ殿のようになっていて歴史好きの私にはショックでした。完全なるミスキャスト。
こんな感じで話は展開していくのですが、悲劇的な結末ではなかったのが地元埼玉や年配層に受けてヒットにつながったのではないかと考えた次第。
しかしこのレベルで30億円弱も稼ぐのか。私にはどう見てもオリジナル版「戦国自衛隊」の方が100倍面白い。これだけは断言できる。
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