今後の日本映画のラインナップの予告編をいくつかチェックした。
まずは「座頭市 THE LAST」。
個人的に勝新太郎の「座頭市」大好きなんだよなあ・・・複雑な心境・・・
だからビートたけしが映画化するときもものすごく最初は違和感を感じていたけど、斬新さやコメディとウィットを織り込んで、さすが北野武という演出でまとめていたので、実際、鑑賞してその良さは納得した。
でも、香取慎吾の「座頭市」は、ないでしょう。というかあり得ない。
私のブログでジャニーズや吉本の安易な日本映画や文芸作品のリメイクに対して批判的な事を事あるたびに書いているが、もういい加減にしてくれという感じ。キムタクの「宇宙戦艦ヤマト」しかり。香取は「こち亀」の大失敗でもまだ懲りていないのか・・・というところだろう。
結局今回「THE LAST」ということだから、本当にこの勝新太郎という日本を代表する名優の一人であった男の代表的なシリーズを“終わらせてしまう”には、ふさわしいキャスティングとしか言いようがない。いや、いつか意気に感じた映画人が出てきてノーTV局タイアップで、もっとも最適なキャストで「リターンズ&リベンジ」をやってくれるのを願っているのだが。
予告編を見た限り、まず殺陣がひどすぎる。まったく体の動きがシャープでなく、かつCG的な味付けもそれほどないので、これでは「あずみ」の上戸彩の殺陣の足元にも及ばない。それから予告編だけの短い尺だけから推察するに、主人公のセリフが多すぎる。つまり、セリフなしでは演技できていないし、ストーリーが成立していないのだろう。勝新の座頭市は、ほとんど劇中セリフらしいものがなかった。それでもその存在感で圧倒した。また周りのわき役も良かった。これは勝新自身が選んでいることにもよる。
監督は阪本順治。この方、非常に硬派で社会派のいい作品を撮ってきた人物。
1989年『どついたるねん』にはじまり、2000年『顔』、2002年『KT』、2008年『闇の子供たち』などなど。
なんでこんな商業映画やるのかと一瞬嘆いたが・・・結局彼が今まで撮ってきた高華作品が今のシネコン中心のブッキング形式、TV局タイアップ中心の製作委員会スタイルのメディアミックス路線の中、公開して採算ベースに乗らせるチャンスがほとんどないのだろうと思う。これが今の日本映画のもっとも直面している課題だと思うが。
今回もフジテレビ全面バックアップによる大量宣伝が流されるだろう。結局は、作品がほんとにひどかったら・・・SMAP延命とテレビ局の放送外収入目的の搾取と言われても仕方がない。

もう一本。「FLOWERS -フラワーズ-」。
昭和から現代に生きた6人の女性の生きざまみたいな話。
主演は、蒼井優 鈴木京香 竹内結子 田中麗奈 仲間由紀恵 広末涼子。
このメンバーみてまず何を思い出すといったら、資生堂TSUBAKIのCM・・・
ある意味、すごいキャスティング。製作にちゃんと、資生堂が入ってましたね。
この作品も露骨なメディアミックスの産物。
女性を複数使って、時代に沿った物語を描くには、緻密な脚本とキャスティングが欠かせない。私が名作として評価するのがハリウッド映画「めぐりあう時間たち」。ニコール・キッドマン、ジュリアン・ムーア、メリル・ストリープの3人の人生の機微がとても繊細に綴られた傑作だが、この「FLOWERS -フラワーズ-」は、どちらかというと、先日の三谷幸喜のドラマ「わが家の歴史」ではないが、典型的な“昭和懐古”的なノスタルジィのトレンドを意図的に作ろうとしているのが見え見えだ。これから昭和は良かった、的なシルバーターゲットにも目を向けた映画が増えそう、的な予感を抱かざるを得なかった。
面白かったのは、仲間由紀恵のヘアスタイル。ストレートの真ん中わけのロングヘアならぬ昭和のヘアスタイル・・・これはかなり笑える。ものすごく変・・・

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★「めぐりあう時間たち」ヴァージニア・ウルフの小説『ダロウェイ夫人』をモチーフに、それぞれの一日を生きる3人の女性が不思議なつながりを持つドラマ。見る価値あり。

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