
今日は、今年の明治ラグビーを振り返っての勝手な“放言”です。“温かく見守る”応援スタイルが私のポリシーですが、今日は私のような素人ファンの、 “たられば”憶測系&“辛口”コメントも一部含まれます。また何かを結論付け、誰かを批判する意図はまったくありませんので、長文含めご了承ください。
明治、4年連続で“お正月超え”を逃す…。
今年は、ここ4年の中では最もチームとしての戦力バランスも良く、期待されたにも関わらず、選手権の最終戦は「惨敗」に近い結果になりました。ある意味、悔しさも湧かない異様な感覚だけが残った試合…。過去3年は、勝利にあと一歩で届きそうな僅差での敗戦。この違いは何だったのだろうか。
事実、春から夏合宿までAチームは、チームとしての仕上がりも良く、唯一、帝京に負けただけで秋のシーズンを迎える。対抗戦も順調に勝利を重ねて、途中怪我人の離脱などもあったが慶應戦までは強さを魅せた。FW/BKが一体となった攻撃スタイル、ボールを立って継続するプレイ、自陣からの果敢なアタックなど観ていて面白いラグビーに「今年の明治はいけるぞ」とファンの期待は高まったのだが…。
“緊張”と“プレッシャー”、そして“信賞必罰”…。
対抗戦の優勝を賭けた帝京戦を前にして、このあたりからチームの空気に“緊張”と“プレッシャー”が漂ったのは事実だろう。チームとして対抗戦・ジュニア選手権・大学選手権のトリプル・クラウンを目標に掲げている以上それは仕方がないのだが、帝京大は揺るぎない“絶対王者”であるのだから、もう少しリラックスしてチャレンジャーとして挑むマインドセットができていたら結果は違っていたのかもしれない。言うのは簡単なんですけどね。結果、帝京に完敗したものの、FWの健闘やディフェンスの粘りなどブラッシュアップしていけば更に強化できる課題は見つかっていたので、選手権に向けてフォーカスした修正が求められていたと思うのだが…。しかし、明治には“伝統の一戦”である早明戦が残されていて、これはこれで大学ラグビーの歴史の中での「負けられない相手」に対して挑む伝統校独特の “緊張”と“プレッシャー”に毎年、覆われてしまう。早明戦を選手権に向けた「捨てゲーム or 調整試合」に位置づけることは、中々できることではない。今年は過去にあまり記憶のない、練習風景の取材のシャットアウトなども行い、スタッフとして「選手に良い緊張感を与える」ための行為が、結果、更に選手の緊張を高めることになったのではないかとも思われる。選手権に向けた調整の前に早明戦のための調整がひと手間入るというこの難しさたるや…。早明戦は今季の戦績から明治有利と報じられ、チャレンジャーとしての意識が薄まった中での戦いは、選手の動きを固くさせ、試合巧者の早稲田に敗れ、「勝てる相手に勝てなかった」思いが、チームとして、やや“自信喪失”モードに入った感じだった。帝京戦以降、首脳陣のコメントも辛辣で厳しい内容が増え始める。裏を返せば、スタッフが選手たちのマインドセットがうまくいかず、苦慮している感じが読み取れた。帝京戦でチームのダウントレンドを感じた首脳陣が早明戦までにうまく修正できなかったのも痛かった。早明戦後、大学選手権を1週間後に控えて、チームとして大胆なメンバー編成を挑むことになる。一部、怪我人の離脱もあったが、Aの主要メンバーが外れた中で、関西学院戦以降を戦うことになった。実は、去年も少し似た状況ではあった。選手権に入り、主将、副将、FWリーダーなどことこどくメンバーから外して泣いてもらった。結果論だが、小澤代行キャプテンを中心にチームがまとまりを持てて戦うことができた。ただ外された主将、副将、FWリーダー等はシーズン中も怪我でフル稼働できていなかったという背景があり、パフォーマンスの高い選手の純粋な起用というところでは今年とは少し違っていた。今年は、選手権から上がってきたジュニアの平井、田中、山下等の頑張りはもちろん素晴らしいと思っている。ただシーズンを戦ってきて対戦相手も良くわかっているFWの核、上田、松橋、小林等は、パフォーマンス上、先発を外される判断はあってもリザーブには置いておくべき選手だったと思う。上田、松橋を選手権で最後まで使わなかったのは個人的には驚いた。今回の、選手の入替によりFW/BKともに軽量化が際立ってしまった。決して大きくて重ければいいというわけではないが、強いFWを標榜している以上は、軽量化は逆行している戦略であり、よりサイズのある選手を強化するのは、打倒帝京を目指すなら避けて通れない道であると私は思う。
そして“信賞必罰”。シーズン中、ジュニア選手権の試合後の選手のコメントで気になる内容のものがあった。その選手は試合中ミスを多発して敗戦の責任を感じていたようなのだが「次からは使ってもらえないだろう」的な悲観的な内容も漏らしていた。それだけ負のプレッシャーが強かったことを物語っている。今回の選手権での選手の入替も、もしそうなら、これは“信賞”があまりなくて、“必罰”が強い采配とも読み取れてしまう。活きのいい選手の起用と、レギュラー選手を多少調子が悪くても、辛抱強く起用し続けてスキルアップをさせていくバランスの難しさは絶対ある。うまくワークすれば、去年の選手権の東海大戦、慶應戦の勝利にもなるし、ともすれば今回の筑波戦のように逆の結果にもなる。外された選手たちや新編成で臨んだメンバーの心中を察するに余りあるが、今回は、FW/BK間のバランスを悪くし、シーズン当初から実践してきたプレースタイルのカラーをリセットして打ち消してしまう効果の方が大きかったと思う。そして25日の練習試合・早明戦Bマッチの大敗。それまで選手権のリザーブに入っていた選手のコメントで、「気持ちが入っていなかった、勝とうという気持ちが少なかった」というものがあったが、これもAから外れてしまったネガティブな気持ちが選手個々にあったことを感じさせるものだった。大敗の原因は、スタッフが練習試合の「目的」と「効果」を選手たちに浸透させていなかったことではなかろうか。「目的」が共有できないまま選手が違うベクトルに向いて試合したら、だいたい負けますよね。
出場できる選手は23人。そこに至るまで、競争の原理があって、もちろん結果を求めるために“信賞必罰”のロジックは必要不可欠ですが、選手は結果だけ求められる外資系企業のサラリーマンではなく、あくまで学生スポーツですから、そこにはスタッフとの確固たる信頼関係があることが前提です。選手を選ぶスタッフの見識力・洞察力は確かなものと思いますが、最後の最後での大幅変更は、外から見た素人ファンの多くが不安に思ったのは事実だと思います。
第三戦の重要性。ここに1年間の指導力の結果が問われる。
現在のセカンドステージ制になって、明治はことごとく第三戦を落として涙を呑んでいる。結局最後を勝ち切れないのは、中長期的な選手権対策とピーク作りができていなかったからではないだろうかと思っている。今の制度は、3試合戦う際のチーム編成(怪我人対策とフィットレスの維持管理)とポイント制を意識した戦い方が肝。素人の勝手な分析だが、2年前の東海大戦は、スクラム対策の失敗。相撲部屋への出稽古はマスコミ的には受けが良かったのだろうが、もっと綿密な実践的なスクラム練習と相手チームの分析にフォーカスしておくべきだった。去年の立命館大戦は、ラインアウト対策が必要だったのに高身長の選手を入れなかったこと、FBを1,2戦から替えたりしてディフェンス重視の“守り勝ち”的陣容にしたことで攻撃力が弱まったのが僅差での負けになったと思う。付け加えれば去年は、東海・慶應に勝ったわけだから90%準決勝進出を手中にしていた。ただ得失点のマネージで失敗してしまった(東海大戦ラストのプレイでPGを狙わなかったこと、慶應にラストで1トライを取らせたことが影響した)。今年の筑波戦は…。逆説的に見れば、選ばれたメンバーで1,2戦を勝ち抜いてきたのだから、田村をリザーブに入れて、試合慣れしたそのままのメンバーを先発にして戦うというのもありだったのかもしれない。もしくは対抗戦の筑波戦のメンバーに近い編成で臨むという戦い方。私は、後者でくるのかと思ったけれどもそうではなかった。メンバーの変わったFWで結局、スクラムとラインアウトを制圧できなかったのは後の祭り。微妙な戦略のズレは、つくづく痛い。
練習はどうなっているのだろうか。
よく明治は練習時間が少ないと語られている。ただ学生だから、「文部両道」は当たり前。大学によってはそれが「建前」のところもあるみたいですが、最近の明治は勉学も厳しいらしい。一部の選手のツイッターでも、たまにそのあたりがつぶやかれている。現状は、早朝の合同練習が基本。時間の長さがすべてではない。今年は、基本プレイの精度を上げて、春から夏まではしっかり結果を出してきたのだから、ここまでは間違っていなかったと思う。あとはシーズンに入る中で、強い相手に当たる際に必要なレベルアップした練習、対戦後の課題の修正、相手チームの分析など、やっていたとは思うが結果に結びつかず、シーズン後半に向けてダウントレンドになったということは、指導プログラムの改善が求められるべきだろう。夜間の練習ができないのは、環境の問題だから仕方ない。現状の中で、何ができるか。大学にどんなサポートを求めなければならないのか。
最後に。
勝手な思いを言わせてもらえば、チームは人材育成と同じだから、明治のように毎年、それなりに実績のある選手が入ってくる大学は、1年単位の成長カーブをどう作っていくかと言うストラテジックな部分をより強化して、具体化してほしい。今年は、早期のチーム立ち上げから夏合宿くらいまではうまくいっていたが、シーズン突入後の成熟させるべき時期にカーブが伸びなくなって、チーム編成の変更で最後は下向きに落ちていった。夏までの貯金を吐き出した感じでした。1年単位と定義するならばゴールは大学選手権なのだから、対抗戦は一つの過程と位置付けて、12月がピークとなるようなチーム作りを期待したい。“伝統の一戦”とのバランスもあり、かなりチャレンジングですが。
とここまで支離滅裂、勝手なことをつらつらと書き連ねてきましたが、私は、来年もこれからも明大ラグビー部を温かく応援していくことに変わりはありません。来年、今年の悔しさをはねのけて成長を期待しています。
コメント
コメント一覧 (6)
コメントありがとうございます。
当ブログを長らく見ていただき、本当に嬉しく思います。
中々結果を出せない明治ラグビーですが、ファンとして来年も温かく応援していきたいと思います。
また来年もよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎えください。
コメントありがとうございます。
ファンとしては一喜一憂する時期がまだしばらく続きそうですが、ベスト4までは進める力は十分にあると思いますので、まずは本当の意味での勝ちきる力をつけて来年頑張ってもらいたいと思います。
良いお年をお迎えください。
このブログをみつけて5年くらいでしょうか。
明治の戦いの後には、一番にここを訪問して、本当に楽しく見させて
いただいています。
私は素人で大した知識もなく、卒業生としてただ応援するだけですが、
ここ何年かは復活の気配も感じつつも、あと一歩のところ、それが意外
に遠い印象ですね。
今後チームはどうすべきかとかは、私にはわかりませんが、来年も
一生懸命応援しますし、このページで試合を振り返ることも続けて
いきたいです。
いろいろ楽しませていただきありがとうございました。
来年以降も楽しみにしていますので、よろしくお願いいたいします。
もし、あんな時代の再現になったら(情けない話ですが)ファンを続ける自信がありません。
ど素人の浅はかな意見としてですが、
1)ラグビー業界で優秀な指導者を引っ張ってこれないのなら、他のスポーツの有能な理論武装の指導者、或は自身はスポーツ経験はないが、優れた理論の持ち主(或は、理論を考えだせる人材)に指導してもらう
2)陸上競技の単距離の選手、サッカーの選手を鍛えて育成
なんてのもどうか、なんて考えてしまいます。
(ラグビーはそんな甘いもんじゃない、と一笑に付して下さい。)
話しは変わりますが、小生は、ラグビーで果たせなかった日本一を60何年振りだかの箱根駅伝に期待したいと願っています。
来年も鋭い洞察力と分析に基いた貴殿のラグビーコメントを期待しております。
良い年をお迎え下さい。
かつての“常勝”時代があったから、関係者もファンも中々意識改革ができないということはあると思います。優勝できなくなって長い年月が経っていても、毎年「優勝」を期待されてしまう。
伝統校特有の監督やヘッドコーチの純血主義なども変えてもいい時代なのだと思います。
今年のようなバランスの良いチームで結果が出ないとなると、一歩間違えると2000年代前半以降の暗黒時代に再び戻る可能性も捨てきれません。
選手の人材は豊富なのですから、あとは人材を生かせるスタッフを長く安定して置くことだと思います。
梶村君も呟いている通り、ラグビー一筋で来た選手にとっては、一般学生と同じ課程では、かなり厳しい部分もあるでしょうね。
しかしながら、早稲田や筑波は、ごく少数ながら、浪人してまでしたり、或は、一般入試で入部し活躍する選手もいる、という事実には敬服します。ただ、入学後は、体育云々という専門学部のない明治とどう違うのかは、小生は全くノーアイデアですが。。。
また、現状でも相当優遇されているのは間違いありませんが、夜間照明を付けて練習できるようにする必要があるように思います。
明治は、高校で活躍した選手を漁りまくってスポイルしてしまう既知の事実は、大いなる問題点だと思います。今年入部の梶村も早くもそんな過去の悪しき流れに飲まれてしまいそうな気配が漂っているような気がして多少心配です。(彼は、単に、防御、タックルを鍛えなおせば失いかけている自信もすぐに取り戻せるはずだと思うのですが。。。)
優秀な選手が優秀な指導者とは限らない、というのは、まさに、明治に見事にあてはまっている気がします。また、監督選出等についても歴々代のOB連中が寄ってたかってごちゃごちゃ、まるで政治家の世界のようだ、と聞いたことがあります。監督、コーチ陣へのプレッシャーも貴殿ご指摘の理解に苦しむ采配に繋がっているのかもしれません。
小職としては、一刻も早い建て直しのためには、競争部のように、外部の指導者に新たな血を注いでもらうのも一つではないかと考えてしまいます。このままでは、恐らく、2015年の今頃も、今年と同じ轍を踏んでしまい多くのファンが嘆き悲しんでいる気がします。大学としても、貴殿のような有識者、ビー部(もちろんビー部OBも交えた)3者で徹底ディスカッションするのも良いのではないかと思ったりもします。
とりとめのない素人意見ですみませんでした。