
惜しくも2015年度はベスト4で敗退。準決勝のレビューの追記も含めて、来季への期待などを綴ります。
■惜しかった準決勝
年末最後のコメントのところで「勝利への執着心と基本プレーの精度、そして運…」と書きましたが、まさに後半の局面でのラインアウトミスは"基本プレーの精度"、田村の前半早々の怪我交代は"運"(不運)だったと思います。
2010年の準決勝の早稲田戦。兄の田村優の怪我交代に始まって、バックス陣が次々に怪我で交代して試合が崩壊してしまった悲劇がありましたが、何か因果なものを感じます。
ただし今年の明治は、田村欠場後もしっかりチームとしてまとまって崩れなかったことは素晴らしかった。1年間しっかりやってきたことの成果だと思います。
選手権は、ステージが上がるにつれてハードな戦いになります。その上で必要なのはベストメンバーに限りなく近いメンバーが揃っていること。明治は桶谷不在、田村の欠場でも最後までよく戦いましたが、来季は極力"アクシデント"のないように祈るばかりです。
■外国人選手は必要なのか
奇しくもベスト4は、明治以外の3校は外国人選手を擁する大学でした。"元祖"大東大、現在のTypicalなスタイルと言える帝京と東海、どのチームも外国人選手は目立った活躍をしています。
東海の外国人4枚仕立ては確かに脅威でした。先発2人をフル稼働させて、リザーブ交代で更に2人出せるというのはフィジカルとパワーゲームで大きな優位性となります。
ただ、単純に明治が東海の外国人にやられたのがすべてと判断するのは早計であって、明治の怪我によるキーマンの離脱、局面でのミス、リザーブ選手の投入タイミング、レフリーとの相性などの色んな要素が絡み合って敗因は総合的に判断されるものだと思います。
では、明治が今後外国人選手を活用していくべきかどうかは、今のところイメージがわきません。ただ個人的には否定派ではありません。「純血主義」にも限界があると思っているからです。しかしながら、屁理屈でしょうが文部両道が前提の大学スポーツ。明治は授業の出席も近年厳しい。ただラグビーだけで”助っ人”に来てもらうような使い方は本音と建て前は抜きにして、難しいのではないでしょうか。
また伝統校と言われる大学が、外国人選手起用を始めると、結局は帝京や東海のラグビーのようなスタイルに徐々に収束していき、均一化してくるのではないかと思います。大学ラグビーは、それぞれの大学の選手やプレースタイルなどの”個性”が人気を支えるファクターの一つであり、均一化は大学ラグビーの見方を変える転機の一つになるのかもしれません。新しいファンが増えて、オールド・ファンは離れるとか。またはそのどちらも増えるか、離れるとか。いや日本は高齢社会だからオールド・ファンが早々簡単に離れるということはないか。
他方、ナショナルチームの選手の育成の場としての高校・大学ラグビーはもっと進化していかなくてはならないはずだから、日本人選手の少子化によるプレーヤー人口減少の問題とそこに外国人選手をどう効果的に絡めて日本チームの戦力として育てていくのかということも戦略としては重要。これがどうなるかによってだいぶ流れが変わってきそうな気もする。
まあどの大学も当たり前に外国人選手が増えて、チームカラーも似てきたりすると、あとは国内選手のリクルーティングの差でチーム力が変わるだけというのも面白くない。今の大相撲のように気が付くと上位力士は日本人以外の構図となって、ほぼ日本人力士は優勝すらできないという事態みたいになるのもいいのかどうか。
■来季のスタッフ
丹羽さんをはじめ今季のスタッフの皆さんは大変ご苦労されて、素晴らしいチームを作ってくれたことに改めて感謝したい。それぞれの社業や生活がありながらも、しっかりとご指導していただいたと思います。
今年のFW/BK一体のチームカラーは、昨年の勝木組がさらに進化した躍動感があって魅力的なチームでした。レギュラーの4年生が多く卒業して、チームは2013年の時のように劇的に若返りを余儀なくされます。こういう年は、スタートが大事。ぜひ現スタッフ陣は引き続き指導していただき、今年のスタイルを更に進化させていっていただきたいという気持ちでいっぱいです。でないと厳しい1年になってしまうでしょう。
■来季のメンバー
FWは4年がごっそり抜けるので、シーズンインするまでにチームが仕上がるのは厳しいところもあり、また190cmを超えるLOもいなくなるので課題は多いだろう。現状3年以下で残るレギュラー陣にジュニアのメンバーがスライドしてチームを編成し、そこに新入生のポテンシャルの高い面子が加わるというイメージか。FWはHOとLOの強化がキー。BKは、成田、梶村、堀米あたりが中心になって形成していくのではないだろうか。ざっくりメンバー候補をピックアップしてみた。(新入生は含まず)
PR:板橋、岸、矢野、久原、吉岡、祝原、斎藤、田代
HO:佐藤、朴、古田
LO:近藤、尾上、古川、小宮、外岡
FL/No.8:桶谷、田中(真)、井上、前田、朝長、中尾、船橋
SH:浜野、三股、福田
SO:堀米、忽那、松尾
CTB:梶村、尾又、鶴田、末廣
WTB/FB:成田、林、渡部、澤田
それなりにメンバーは残るが、主力が怪我をしたら、がたっとくるような脆弱性は否めない。そこはどれだけ選手が伸びるかというところでしょう。あとはサイズをどれだけ保って、強いFWを作れるかどうか。今年も温かく応援したいと思います。
コメント
コメント一覧 (4)
文武分業制である限り、傭兵と変わらないですよ。
留学生が出場できるのは一人か二人、うちは一般入試で入ってるちゃんとした正規学生は何人が出場してるのですか?
これはラグビーに限ったことではないですが、私は学力無視のスポーツ推薦に大反対です!
日本国内は偏差値という差別数値が蔓延してる差別社会である以上、都合良くその数値を無視してる「スポーツ推薦制度」は裏口入学と変わらないと思っています。
花園もいよいよ決勝で、一部では明治に進学する選手もオープンになってきました。(桐蔭学園の石井君など)。今年は、超高校級と評されている選手は早稲田、FWのサイズは圧倒的に帝京が毎年のように大型選手を獲っている模様。ポリシーがはっきりしていますよね。明治は肩書はあるけど、スターは不在か。ただ入ってからどう伸びるかなので、スタッフ陣の育成に期待するしかないと思います。
外国人の活用は、もし噂が本当なら、今季の早稲田がひとつのベンチマークになるのではないでしょうか。
歴史ある伝統校はあくまで文部両道、"傭兵"でない留学生をきちんと迎え入れてチーム力を上げられるのがベストだと思います。
素晴らしい総括有り難うございます。
まだ敗戦の余韻冷めやらぬ明治ラグビーですね。監督さんやコーチングスタッフには頭がさがる思い。改めて感謝したいです。
田村選手の運、東海の強さ。総合的な実力。仰る通りですね。留学生をとるとらないの議論が散見されますが留学生のリクルーティングをしないのは伝統高だから古い、やった方が強くなるなど色んな思いがあると思います。日本の選手でもリクルーティングするにあたり明治の顔として合うかどうか。とても大事と考えます。また明治大学ラグビー部が今に至るまで同じやり方で約一世紀通してきたこと、そのストックは揺るがないもので誇れるものでもあります。成果を出している大学はありますが、今までのやり方で変化なしを私見ながら希望します。古い考えだと言われるのでしょうが、明治はただラグビーだけ強ければいい学校でもありませんしね。
さて来期ですが小粒になったのは否めません。ただ他も同じ条件です。臆せず鍛練してまた正月で明治をみたいものです。
温かく応援したいと思います。
ガセも含め盛り上がってるようですね。明治についても既に決まっているはずだと思うのですが、発表が楽しみですね。一説には、今年も例年通り、リクルーティングとしてはそこそこながら、大トロとされる選手が獲れず、中トロ、赤身(ユニークな表現があったので拝借してます)が揃っただけで、決定力に欠ける、というコメントもあったり…
外国人選手についてですが、(綺麗事かも知れませんが)、大学生の本分が、勉学、或いは勉学とスポーツの両立だとすると、勉学抜きのラグビーオンリーの場合は、留学生でなく単なる外国人助っ人だと思います。もし、本来の意味で留学してきて、おまけにラグビーにも秀でているので入部する、というのなら、所謂、伝統校としては、前向きに検討、採用するのが良いかも、とも思うようになりました。
ただ、(差別発言とも取られかねませんが、敢えて言わせてもらうなら)、気がつくと大相撲のような事になっているのも寂しいものがありますが…
伝統校のファンとしては、例え、負けたとしても、納得のいく負け方をしてくれれば、ずっと熱く応援し続けられるのではないでしょうか?