2007年の全米興行は、またもや記録更新をした。「パイレーツ・オブ・カリビアン」「スパイダーマン」などの超キラータイトルの続編の貢献なども、数字を底上げした。以下バラエティ紙より。

米2007年興行が過去最高を記録
スタジオはアート系作品に注力の傾向

2008/03/06

米メジャースタジオ各社が会員となっている米国映画協会(MPAA)は、2007年のアメリカ映画興行が、国内・海外ともに過去最高を記録したと発表した。

 国内の興行収入は前年比5.4%増となる96億ドル。海外では17億1000万ドルをあげ、史上最高の興行成績になった。全公開作品のなかで、実に50%を超える作品が、米国内での興行で1億ドル以上の興収を記録。この業界全体の健闘が、その背景にある。1億ドル以上の興収の作品のうち、『スパイダーマン3』、『シュレック3』、『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』、『トランスフォーマー』の4本が3億ドルを超えたのも、初めてのこと。これらの作品はすべて夏に公開された大作だ。

 観客の劇場離れが懸念されているハリウッドで、うれしい報告となった。

 一方で、スタジオはアート系作品の製作と宣伝にも、より力を入れている傾向が見られる。07年に製作されたスタジオのアート系作品の1本あたりの製作費平均は4920万ドルで、前年比では60%増。1作品あたりの平均宣伝費も44%増の2570万ドルだった。

 大作では、1作品にかける製作費の平均は8%増(7080万ドル)、同宣伝費平均は4%増 (3590万ドル) に留まっていることからも、アート系作品への注力ぶりがうかがえる。

 これは、近年、アカデミー賞など賞レースでアート系作品への注目が集まっていることから、スタジオは中規模の製作費の一般商業作品を製作するよりも、アート部門でスターを起用した作品を製作する方向に傾向しているとも見られる。

 実際、メジャースタジオ系作品の公開本数は06年は203本であったが、07年は179本と大幅に減少した。ただし、これには11月5日から始まった米脚本家組合(WGA)のストライキの影響もあるだろう。

 また、MPAAによると、スタジオの映画宣伝費は、依然テレビに最大の21.6%が割り当てられているものの、インターネットにかけるコストは年々増えており、07年も前年に比べると4.4%増であったという。

 業界団体と米ヤフーの調べでは、73%の映画ファンが、劇場に足を運ぶ前にインターネットでリサーチをするということもわかっている。<ここまで>

でかい続編を抱えていない仕事柄、この恩恵に十分預かれていないわけだが、今後は続編も減っていくので、アート系の良質な作品にシフトしていくのはわかる気がする。低予算のコメディやブラック系ムービーは全米国内ではスマッシュヒットを飛ばすことは実証済だし、「ジュノー」のようにオスカー絡みでロングランヒットすれば、映画だけで独立採算を取れているので、力を入れていくだろう。