今年ももうすぐお終い。年初は「今年は洋画の超大作が豊作。洋画復権の年だ」と予想されていたのだが・・・果たしてそうだったのかどうか。正確な興行収益が発表されていないので現時点では不明だが、一タイトルあたりの興収は、確実に減っている。例えば「ハリー・ポッター」の一作目公開の際は、興収は200億円を超えていた。シリーズを繰り返すごとに経るのは当たり前だが、今は半分以下にまで落ち込んでいる。「ダイ・ハード4.0」も前作は70億円台を稼いだが、今回は約半分といった感じ、それでも健闘しているとの評価なのだから、洋画は厳しすぎる状況を脱していないのだ。ましては中堅クラスのサスペンスやドラマ系作品などは、かなり苦戦している状況である。ネット社会だから、かつての奇抜な宣伝やらタレント使ったプロモーションなどの手法が通じず、すぐに作品のレビューやネタが伝わり、観る前に観た気になる現象が続く。それを超えるには邦画のメディアミックスによる大量空爆・刷り込み戦術しかないのかとおもうとゾッとする。

さて今年の日本での映画TOP10をみてみよう。

No.1 : パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド
No.2 : ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
No.3 : HERO
No.4 : スパイダーマン3
No.5 : 硫黄島からの手紙
No.6 : 劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ディアルガVSバルキアVSダークライ
No.7 : 西遊記
No.8 : 武士の一分
No.9 : トランスフォーマー
No.10 : ダイ・ハード4.0
No.10 : レミーのおいしいレストラン

「パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド」は、全世界でTOP1に輝いた。これをみると洋画はシリーズ作品が圧倒的に多く、邦画は「ジャニーズ系」タレントが占めた作品ということになる。「HERO」のようにTVの特番を少し豪華にしたただけで、80億円も稼げるのなら、こんな美味しいビジネスは無い。映画でウハウハ、その後の二次使用(DVDやTV放映権料など)で更にウハウハ・・・結局邦画特有のこのビジネスが無くなるわけが無いのだ。本当にファンからこのやり方がそっぽを向かれて否定されてビジネスモデルとして立ち行かなくなるまでは、日本の映画ファンは常にメディアミックスによる刷り込み宣伝と日々対峙していくことになるのだ。

ちなみに全世界での興収をみてみよう。

No.1 : パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド
No.2 : ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
No.3 : スパイダーマン3
No.4 : シュレック3
No.5 : トランスフォーマー
No.6 : レミーのおいしいレストラン
No.7 : ザ・シンプソンズ ムービー
No.8 : 300
No.9 : ポーン・アルティメイタム
No.10 : ダイ・ハード4.0

シリーズものが多いのは、日本と同じだ。ハリウッドもネタが無くて苦しんでいる。結果、シリーズ系かアメコミ系、原作のある作品などに集中していく。「パイレーツ〜」「スパイダーマン」などが一段落したので、2008年は新しいジャンルの作品に期待したいところだ。