ついにシネコンの閉館が始まった。下記Variety.comからのニュース。

国内初、シネコン閉館へ 2007/12/10
 国内で初めてとなる、シネコン(シネマ・コンプレックス、複合映画館)の閉館が明らかになった。大阪府岸和田市内で営業を続けてきたワーナーマイカル東岸和田が、来年の2月3日をもって閉館することが決まったもの。国内最初のシネコンが1993年4月にオープン(ワーナーマイカル海老名(神奈川県))してから、実に14年。ついに、閉館の第1号館が登場することになった。

 ワーナーマイカル東岸和田は、オープンが93年10月。ワーナーマイカルが、93年の海老名に続いて同年に開場したもので、国内のシネコンとしてはもっとも古い部類に入る。閉館の理由には、“設備の老朽化”が挙げられているが、それとともに劇場収入の低下が背景にある。

 もともと同シネコンは、近隣にユナイテッド・シネマ岸和田がオープンした時点で、それまでその地区で独占状態だった収入のシェアをかなり下げた。その後、ここ数年で、近隣にTOHOシネマズ泉北、ワーナーマイカルりんくう泉南、MOVIX堺などができ、それぞれがしのぎを削り合う状態が続いていた。

 そして来年春、新しいシネコンであるTOHOシネマズ鳳が、大阪府堺市にオープンする運びで、この地域のシネコンは完全に飽和状態。ますます激烈になる競争のなかで、閉館を余儀なくされることになった。

 シネコンは、国内の映画館の形を大きく変え、集客アップに貢献してきたのは確かなのだが、数の増加に伴い、最近は完全な過当競争になり、古いシネコンほど経営が厳しい状態が続いていた。一方で、映画界全体の映画人口があまり増えず、新しいシネコンでさえ、当初目標を下回るところも出てきた。こうした現状を見れば、閉館は何ら不思議ではない。

 国内の映画館数は、昨年が3062スクリーン。今年はさらに増えて3200スクリーン前後になる見込みで、このうちシネコンは76%近くを占めることになるという。「まだまだ今後、シネコンの閉館は出てくるのではないか。ショッピングセンターと連動しているために、閉めたくても閉められない事情もあるが、背に腹は変えられないところまできているシネコンも多いはず」と、外資系シネコン興行会社の幹部は、嘆息混じりに語る。<ここまで>

映画産業が落ちてきた90年代前半からのV時回復を支えてきたシネコンの伸張だったが、さすがに過当競争による淘汰の時代に突入した。自分が良く観る川崎で3つのシネコンが乱立。どうみても客席が満席になるのは最近見ていなので、客の取り合いが起きているのは明白。しかもシアターのオリジナリティを打ち出すのは中々難しいのが現状なので、今後ますます苦戦するのではないかと思う。
スクリーン数が増えても、結果大型作品が占拠するので、中堅の良質作品の公開機会がどんどん失われていく。得をするのが邦画と洋画の超大作だけという図式では客離れも進むだろう。