201412030005_b

スポニチの記事より。今回の大学選手権の制度改革について書かれている。
「改善」というならば改善だと思う。本来の所属リーグでの試合をしっかり戦い結果を残すことで、選手権への道が開ける。シンプルな流れだ。
ここ数年、伝統校と言われる大学が弱くなり、新興勢力の大学は所属リーグの成績よりも大学選手権で結果を出すことの方がプライオリティが高いと言われてきた。チームのピークも選手権に合わせた調整を重視する。もちろん対抗戦などは定期戦の名残で日程が伝統校の試合が固定化されているという弊害もあるのも事実なのだが…例えば早明戦の日程が変わらず固定化されるのなら、第一試合は帝京 vs.筑波のカードにして2試合制で固定してしまうという荒業もある。もちろん"伝統の一戦"のイベント感を守れ!というOBファンも多いとは思うが…
原則各リーグの進出枠が3校、選手権の結果でプラス1枠有りという仕組みならば、各リーグでの戦いがシビアになり熱い試合が期待できる。特に5強3弱の対抗戦は、4枠を賭けた戦いがスリリングになるはずだ。
結果、参加枠の縮小でご贔屓の大学の試合が選手権で観られなくなる…という不安や不満(特にシニア世代のファン)は、本来の改革や改善とは別次元の問題であり、通期での試合日程(関東でいうならば春季大会や招待試合など)の編成で好きなチームの観戦機会を増やしていくという手段で対応するしかないと思う。まあそれも含めて通期で欠かさず観戦しているというコアファンにとっては、選手権に出る出ないは、ご自身のライフワークとして死活問題なのだろうがこればかりは仕方ない。
「痛みを伴う改革」とは?
大学ラグビーは、一部のコアファンにとっては、年中行事的な観戦機会の喪失が痛み。また常に所属リーグで上位3位以内を目指すため、リクルートやコーチのバックアップをしてくれる大学が有利になる。人的なリソースに加えて、大学側の資金面でのサポートの有無でチーム力が変わる。ここで格差が生まれる可能性がある。
弱者切り捨てか、改善策か…日本ラグビー 大学、地域Lの“改革”
 果たして弱者切り捨てか、あるいは改善策か。3月の日本ラグビー協会の理事会で、今年度の全国大学選手権の大会方式が決まった。出場校は昨年度までの18チームから4減の14チームに。4チーム総当たりのプール戦も廃止され、変則トーナメント方式で全試合が行われる。
 決定までには紆余曲折があったと聞く。これまでは関東大学対抗戦、同リーグ戦、関西リーグの主要3リーグにそれぞれ5枠が確約されていたが、今年度からは3枠となる。前年度の優勝校、準優勝校の所属リーグに翌年度1枠ずつが配分されるため、今年度は関西リーグからは3校しか出場できない。当然のように、リーグ間で様々な綱引きがあり、大学関係者からは反発の声があった。
 ただ振り返れば8チーム中、上位5チームが出場できた昨年度までの方式に、相当な違和感があったことも事実だ。対抗戦5位ながら大会では準優勝した14年度の筑波大の例はあるが、やはりリーグ下位から「全国」と名の付く大会に出場できることで、リーグ戦の価値を落としている部分があったと思う。30チーム中16チームがプレーオフに進出できるNBAの例はあるが、敗者復活の可能性をむやみに広げては、試合の緊張感も失われてしまう。その意味では今回の変更は「改善」されたと評価したい。
 現在、日本ラグビー協会では来年度のトップリーグの下部カテゴリーの改組に向けて、議論が重ねられている。関東ラグビー協会が管轄するトップイースト、関西ラグビー協会のトップウエスト、九州ラグビー協会のトップキュウシュウと3地域協会ごとの下部リーグを一つにまとめようとする動きだ。背景には地域間でレベル差やチーム数の開きがあり、全体のレベルアップにつながっていない現状がある。サッカーで言えばJ1とJ2のような仕組みがようやく実現しようとしている。
 一方で、ここでもチーム関係者を中心に反対の声が根強いと聞く。全国規模での開催となれば、遠征費用などの負担が各チームに重くのしかかるからだ。基本構想は10チーム程度だというが、金銭的な体力を理由にラグビー部の強化を諦めてしまうチームが現れれば、弱者切り捨てとなりかねない。
 痛みの伴わない改革はないが、痛みに見合う対価がなければ改革する意味はない。ぜひ議論を尽くし、日本ラグビー界にとって最善の舵取りをしてもらいたい。

(※文中の固有名詞(選手名等)は敬称略とさせていただいております。)