BS-TBSで21時から『異人たちとの夏』を放映。DVDは所有しているが、ブルーレイで発売していないタイトルなのでHD画質/レストアの状況も確認したく録画。CMも多く、画質は期待したほどではなかったものの、好きな作品故にみるみる引き込まれてしまい・・・
おそらくここ最近の私のライフでは最も“泣いてしまう”映画である。
この作品、40歳の主人公(風間杜夫)が12歳の時に事故で亡くなった両親と現代で出会うというファンタジーです。両親は主人公が12歳の時のままなので、今の自分より若い。父の片岡鶴太郎は粋な江戸っ子、母の秋吉久美子は艶っぽくてきれい。若き日の両親に出会う映画は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』がオーバーラップしますが、この映画の主人公と両親の会うシークエンスのくだりは何度観ても涙が出てしまいます。どうしても自分の親とかぶってしまう。私は記憶の良い方で、少年時代の両親との思い出を良く覚えているからなおさらなのかもしれない。
ストーリーで大事なところは彼ら“異人たち”と会えば会うほど、自分の魂が減っていき衰えていってしまうというところ。この切ない宿命も両親はしっかり理解して、主人公との“別れ”を共有するところがまた泣ける。
クライマックス、浅草の今半(すきやき)でのシーンが最高の感動、盛り上がり、涙・涙・涙なのですが、この作品、ここでうまくまとめて欲しかった。この後に続いていくシーンがどうしても余計・・・
作品のサイドストーリーとしてついてくる主人公と同じマンションに暮らす名取裕子(これがもう一人の“異人”)のくだりをストーリー展開の中で終始並行させたことで、名取裕子の“異人としての結末”の扱いにオチを着けなくてはならなかったのでしょうか、最後に控える「ラストシーン」はちょっと逸脱気味で残念です。そこまでの親子の感動が吹っ飛んでしまうくらい・・・
おそらく製作者(大林さん)は、主人公が、映画の冒頭場面で死を覚悟してすがったヒロイン(この時はまだ生きていて、その後・・・)をむげに冷たくあしらったことによる“人間の冷たさと業”を主人公と両親の温かいふれあいのシーンと対比させて描きたかったのだと思いますが。
ここは、やっぱり今半でしめてもらいたかったところです。
でも何度見ても泣けちゃうので、一見の価値ありの映画です。
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